昨日はガマノハアブラムシの捕食者たちを載せましたが(
こちら)、今日はそのうちのヒラタアブを取り上げます。
上は昨日載せた写真の一部を拡大しての再掲です。 中央や右上隅に体液を吸い取られてしまったガマノハアブラムシの死体がありますが、左下の白く細長いものがヒラタアブの卵で、表面に細かい模様が見えます。 そしてこの卵に接して右上にいるのがヒラタアブの幼虫です。
卵には傷がありますので、たぶん何者かに襲われたのでしょう。
上の写真は、右にいるのはヒラタアブの幼虫で、その左上がヒラタアブの蛹です。 ヒラタアブなどの蛹は、終齢幼虫の皮膚がそのまま残り、その中で蛹になります。 このような蛹は囲蛹(いよう)と呼ばれています。 蝶の蛹などを見慣れていると、異様な姿ですね (-_^
ところで、このヒラタアブの蛹は、どちらが頭でしょうか。 ヒラタアブの幼虫には腹部末端に後気門があります。 上の写真の赤い円で囲った部分ですが、幼虫の皮膚がそのまま残っている蛹にも後気門が認められます。 つまりヒラタアブの蛹では、丸く膨れた方が頭側です。
この蛹の横腹には穴が開いています。 正常な羽化では、頭側が円く破れ、そこから成虫が出てきます。 つまりこの蛹も何者かに寄生されていて、この穴は寄生者が脱出した跡でしょう。
ヒラタアブ類はアブラムシ類の強力な捕食者です。 今日は、その捕食者であるヒラタアブの卵も蛹も何者かの餌食になっていることを書きました。
明日はヒラタアブの幼虫が寄生される様子を書くことにします。
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