2015-01-15

クモヒメバチの一種 Zatypota maculata




 写真のハチは、ヒメバチ科ヒラタヒメバチ亜科フシダカヒメバチ族クモヒメバチ群の Zatypota maculata Matsumoto & Takasuka, 2010 でしょう。 大阪市立自然史博物館の松本吏樹郎氏と愛媛大学の高須賀敬三氏が2010年に発表されたもの(こちら)で、和名はまだ無いと思います。 体長は 8.5mm、ヤツデの葉の裏にいました。
 クモヒメバチの仲間は、その名のとおり、生きているクモに卵を産みつけて寄生するヒメバチです。 クモも昆虫などの捕食者ですから、クモヒメバチも一歩間違えば自分がクモの餌食になってしまいます。 ですからクモの種類に応じて産卵に至る攻撃方法は微妙に異なり、クモヒメバチの種類ごとに狙うクモの種類が決まっています。 この Z. maculata はニホンヒメグモに寄生します。
 クモヒメバチという寄生者の見つかっていないクモの種類も多く、まだまだクモヒメバチの種類は増えそうですが、この Z. maculata のように成虫越冬するクモヒメバチは、とても少ないようです。

 この Z. maculata をみつけたのは、じつは明石公園です。 明石公園はおちゃたてむしさんのホームグラウンドで、ここで撮られたたくさんの虫たちがブログに紹介されていますので、どんな所なのか興味があり、マナヅルを撮りに行った日に立ち寄ってみました。 おちゃたてむしさんのブログには、もちろんこの Z. maculata も載せられています(こちら)。 また、同じ兵庫県のBABAさんのブログには何度も登場していて、こちらでは「おなじみのクモヒメバチ」になってしまっています。 この Z. maculata は兵庫県に多いのでしょうか?

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