写真はホソガ科(Gracillariidae)コハモグリガ亜科(Phyllocnistinae)の
Phyllocnistis の一種でしょう。 写真の状態で頭部の先端から翅の端までの長さが 3.0mmです。 ヤツデの葉の裏にいました。
「コハモグリガ」は「小さな葉潜り蛾」で、幼虫が植物の葉に潜り込んで葉肉を食べて育つのですが、このような小さな虫の研究は遅れていて、
Phyllocnistis属にもたくさんの未知種がいるようです。 比較的よく知られているのがミカンコハモグリ(
Phyllocnistis citrella )ですが、写真のものとは少し翅の模様が異なるようです。
翅の模様は、頭部を逆に見せる効果があるのかもしれません。 捕食者が頭の位置を逆に認識してくれれば、つつかれても翅が破れるだけですし、襲われた時に捕食者の思う方向とは逆に逃げることになり、助かる可能性が高くなることが予想されます。
しかし、撮った写真を探しても、偽の頭部をきっちり撮った写真がありません。 どうしてもほんとうの頭部に焦点を合わせてしまう習性が身についてしまっているようです。
そこで、上の写真のほんとうの頭部側を写真修正ソフトでぼかし、偽の頭部に名称をつけてみました( 下の写真 )。 もし複眼というものが明瞭に像を結ばない眼で、捕食者の目には下の写真に近い姿で見えているのだとすると、おもしろいですね。
(2015.2.7. 堺市南区 大蓮公園)
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