2015-05-09

ウマノオバチ


 コマユバチ科コマユバチ亜科のウマノオバチ( Euurobracon yokahamae )は、長い産卵管を持つことでよく知られている蜂です。 上はこの細くて長い産卵管をはっきりさせるために、シルエット風に撮ったものです。


 5月1日、1本のコナラの木に数頭のウマノオバチがいました。 飛び去ったり飛んできたりするのが同一個体なのか別個体なのか不明で、全体として何頭いるのか不明ですが、同時に4頭いたことまでは確認できました。
 この群が近くで羽化してまだ分散していないのか、寄主を求めて集まってきているのか不明ですが、4日後の5月5日にも同じ木で2頭確認できましたので、後者の方が可能性が高いように思います。




 ウマノオバチは木の内部にいるシロスジカミキリの幼虫に寄生することが報告されていますが、宿主となるカミキリは他にもいるのかもしれません。 この細く長い産卵管を幹に差し込む所を見たくてしばらく見ていたのですが・・・


 樹幹の朽ちた所へ、体が完全に見えなくなる所まで入って行ってしまうのを2例目撃しただけでした・・・。 この木は内部にかなり空洞が広がっているようです。

 ところで、ウマノオバチの群の中に下のような蜂がいました。


 Euurobracon属には、ウマノオバチと、もう1種、産卵管が体長より短いヒメウマノオバチ( E. breviterebrae )がいます。 上の写真の蜂の産卵管も体長よりわずかに短いのですが、2種は宿主が違うようです。 しかし、ウマノオバチの産卵管が何らかの事故で途中で切れたようにも見えず、よくわかりません。
 ウマノオバチとヒメウマノオバチは後翅の翅脈で区別できます(こちら)。 しかし、ヒメウマノオバチかもしれない蜂の後翅の翅脈がはっきり写っている写真は、残念ながら1枚もありませんでした。

◎ ウマノオバチのオスはこちらに載せています。


0 件のコメント:

コメントを投稿