従来ジャゴケとされていたものが3種に分けられることは
こちらに書きました。 上の写真はオオジャゴケかと思いますが、よく分かりません。
そのことはさておき・・・
ジャゴケの葉状体の表面には、中央に小さな孔の開いた白っぽい突起がたくさん並んでいます。 この孔は「気室孔」、白っぽい突起の内側は「気室」と呼ばれていますが、今回はこの断面を見てみました。
上がその断面です。 1層の細胞からなるアーチ形の壁が気室を形成しています。 黒っぽく見えている所は葉緑体がぎっしり詰まっているところです。 気室の底面からはたくさんの細長い突起が伸び出しています。 この糸は「同化糸」と呼ばれています。 下はこの同化糸が比較的明瞭に写っている赤い四角の部分を拡大したものです。 なお、赤い四角の左横にあるものはゴミでしょう。
(2016.10.25. 堺自然ふれあいの森)
以下は寝言です。 気室孔という言葉は、気孔に似ているところからの名称でしょう。 周知のとおり気孔から取り込まれた空気中の二酸化炭素は光合成(=炭酸同化)に使われます。 コケの気室孔も二酸化炭素を取り込むためにあるのでしょうか? 同化糸は表面積を大きくしていますが、この中には葉緑体は見当たりません。
私はもしかしたらこの気室は空気のための室ではなく、水を貯めておく室ではないかと思います。 もう一度言いますが、こう考えた根拠は何もありません。 単なる空想、寝言です。