2017-02-12

ゼニゴケの気室

 ゼニゴケ Marchantia polymorpha については、これまで有性生殖無性芽などについて書いてきましたが、葉状体に関してはあまり書いてきませんでした。 そこで今回は、葉状体の断面を作り、特に気室を中心に観察してみました。
 葉状体は層状構造を成しており、背面側には葉緑体を多く持った細胞からなる表皮組織があり、その下に葉緑体をほとんど含まない柔組織からなる分厚い髄質があります。 髄質は主に貯蔵組織として機能しているのでしょう。


 気室は表皮組織中にあります。 気室は気室孔で外部につながっています。 前にジャゴケの気室の様子を載せましたが(こちら)、ジャゴケの気室孔がアーチ形であるのに対し、ゼニゴケの気室孔は樽型です。 気室には葉緑体を多く含む同化糸が見られますが、これもジャゴケとはかなり様子が異なります。

(材料としたゼニゴケは 2017.1.25.に堺市美原区平尾で採集したものです。)

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