2017-05-15

シダレゴヘイゴケ


 上は明るい所の木の枝についていたシダレゴヘイゴケ Ptychanthus striatus で、規則的に羽状に分枝しています。


 上は湿度の保たれた谷筋の、木漏れ日しか当たらないような場所の木の幹についていたシダレゴヘイゴケです。 枝と枝との間隔が広がり、スリムな姿になっています。


 上は腹面から撮ったものです。 腹葉は縁が鋸歯状で、基部は耳状に張り出しています。 この耳状の張り出しは・・・


 腹葉の耳状の張り出しは縁が反っているために強調されているようで、水を十分吸収して広がった腹葉では、下のようにはっきりしなくなってしまうようです。


 上のように透過光で観察すると小さな腹片の存在が確認できますが、その大部分は腹葉の下になっています。


 上は葉(側葉)です。 背片の縁は鋸歯状です。 腹片は背片の1/6ほどの長さで、1個の歯があります。


 葉身細胞は、トリゴンが発達しています。 上は3月26日の採集品を4月8日に撮影したものですが、細胞の長さを測定していませんでした。 記事にするにあり、ビニール袋に入れて保存していたものを5月14日に撮影したのが下ですが・・・


 色の違いは顕微鏡の光源によるものです。 細胞の形は同じですが、油体の様子が変わってしまっています。


 花被は倒卵形で多稜です(上の写真)。

(2017.3.26. 徳島県海陽町 轟九十九滝)

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