2017-09-09

クロマダラソテツシジミ



 クロマダラソテツシジミ Chilades pandava は、もともと南アジア~東南アジアの熱帯・亜熱帯に分布していた蝶ですが、日本では2006年以降に南西諸島を中心に発生を繰り返し、本州では2007年~2008年には主に西日本各地で、2009年と20011年には主に関東地方で発生しました。 しかしその後は2015年までの間、本州と四国では継続的な発生は見られていませんでした(北隆館環境Eco選書12『チョウの分布拡大』2016 より)。 ところが大阪府下では(他の地域の情報は持っていません)、昨年(2016年)にも大発生が見られ、私の知る限りでは今年も8月末から目撃情報が出はじめました。 どこかで越冬しているのかは疑問ですが、夏に個体数を増やしながら分散し、目につきはじめたものと思われます。


 上は被害に遭ったソテツです。 幼虫はソテツの新芽を食べて育ちますので、新芽の出ているソテツは要注意です。


 ここに載せた写真等は9月9日に大阪府和泉市で撮ったものです。 上はメスをめぐる争いですが(多重撮影ではありません)、ここでは20頭ほどが乱舞状態で、あちこちで交尾行動も見られました。 同時期に産み付けられた卵が一斉に羽化する時期だったのだろうと思います。
 下の動画で飛んでいるのは全てクロマダラソテツシジミです。

 



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