若い胞子体をつけているヒメスギゴケ Pogonatum neesii がありました。 同じ属のコスギゴケによく似ています。
コスギゴケ同様、若い蒴は帽につく多くの長い毛にすっぽりと包まれています。 壺の見えている蒴があったので、長い毛のついた帽を外してみたのが上の写真です。
上の写真の手前は雄株です。 胞子は既に出し終えているでしょう。
上は乾いた状態で、上が雌株、下が雄株です。 乾くと葉は茎に寄り、少し縮れていますが・・・
上の写真は上がコスギゴケ、下がヒメスギゴケで、コスギゴケほどには縮れていません。 これが両種を見分けるポイントの1つです。
上は葉の断面で、薄板が葉身の腹面の大部分を覆っています。 薄板の端細胞は長楕円形~倒卵形です。 この端細胞の形もコスギゴケのそれとは異なります。 比較のためにコスギゴケの葉の断面を下に再掲しておきます。
コスギゴケ(2016.7.13. 京都 西芳寺川で採集)の葉の断面 |
上のコスギゴケは細胞が水を吸収して十分元の姿に戻っていませんが、傾向は分かります。 コスギゴケの薄板の端細胞は横長か菱形です。
上はヒメスギゴケの葉の腹面を上から見たところで、並んでいる薄板の端細胞を上から見ていることになります。 上から見ると、ヒメスギゴケの端細胞はほぼ円形です。 これも比較のために、同様に見たコスギゴケを下に載せておきます。
コスギゴケ(2016.7.13. 京都 西芳寺川で採集)の葉の腹面 |
上から見たコスギゴケの端細胞は横広の楕円形です。
(2017.10.15. 宝塚市平井)
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