上は北八ヶ岳産のミズゴケモドキ
Pleurozia purpurea です。 京都府立植物園で実施された「苔 こけ コケ展 2017」に来られた北八ヶ岳の山小屋のSさんからいただきました。
どこがミズゴケに似ているのかよく分かりませんが、植物体は赤色を帯びていますから、もしかしたら紅葉したミズゴケの仲間の群落と雰囲気が似ているのかもしれません。 とにかく珍しいコケで、新潟県と長野県の高山にしか分布していないようです。
上の写真、斜め下から腹面を見ているようですが、じつは細長い三角形に見えるのが背片で、その背片を包み込んでいるのが腹片ということのようです。 腹葉があればどちらが腹面かはっきりするのですが、ミズゴケモドキ科には腹葉はありません。
ですから、上の写真は腹面から腹片を見ていることになります。 最初の写真と併せて見ると、腹片の先は鋸歯状になっているようです。
このコケは背片の向軸側がおもしろいので腹片を持ち上げたのが下の写真です。
背片は袋状になっていて、向軸側には開口部があります(上の写真)。
上は背片だけを切り離して向軸側から深度合成したものです。 開口部(写真中央の暗くなっている部分)には弁状の蓋が見られます。 写真左下は、茎や腹片につながっていた所ですが、丸くなって穴のように見えています。
上は葉身細胞で、大きなトリゴンがあります。 油体は球形で微粒の集合です。
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