2017-11-26
ハイイロチビフサヤスデ・ウスアカフサヤスデ
昨日載せたカラヤスデゴケ(こちら)の中からノソノソと這い出してきたフサヤスデです。 背面や側面には剛毛があり、側面の剛毛の隙間から脚が少し見えています。 また、尾端には毛束があります。 和名はこの尾端の毛束に由来しているようです。 尾端の毛束などを含めず、体長は 1.9mmでした。 なお、写真の個体は片方の触角を失っています。
フサヤスデの仲間(フサヤスデ目)は日本では2科3属5種(3種2亜種)が知られていますが、いずれも成体または亜成体の胴体節は11節で、体節数からの区別はできませんが、写真の個体は剛毛の様子などからハイイロチビフサヤスデではないかと思います。 フサヤスデは生物の死骸などを食べていて、石の下や樹皮裏などでよく見かけます。
コケの中にいたのは、樹皮裏に続く環境ということなのか、枯れたコケを食べに来ていたのか、コケの間に棲む小動物(の死骸)を食べに来ていたのか、他に何か理由があるのか、たまたまなのか、よく分かりません。
この機会に、最近見たフサヤスデの写真を下に載せておきます。
上は3月上旬に撮った、ケヤキの樹皮裏で集団越冬していたハイイロチビフサヤスデ(?)です(2015.3.6. 堺市 大蓮公園)。 体長のいろいろなものが混じっていますが、大きいものの体長は2mmです。 左端には脱皮した後の殻が残っていますから、越冬中に脱皮する個体もいるようです。 写真の中央上にある孵化前の卵とフサヤスデとの関係は分かりません。
上は12月上旬に撮った、樹皮下で集団越冬中のフサヤスデで、体長は 2.2mmでした(2016.12.7. 堺自然ふれあいの森)。 はじめの2枚の写真より剛毛が長く湾曲しているので、ウスアカフサヤスデだろうと思います。
上も樹皮下で集団越冬中のウスアカフサヤスデ(?)で、3月上旬の撮影です(2015.3.8. 堺市南区 茶山公園)。 上の写真では大小さまざまな体長のものが混じっていて、いちばん長いものでは3mmあります。 脱皮した抜け殻もありますので、やはり越冬中に脱皮しているのでしょう。
※ 同じフサヤスデの仲間のイソフサヤスデはこちらに載せています。
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