写真はコクサゴケ
Dolichomitriopsis diversiformis でしょう。
上の写真の黄色の四角で囲んだ所がコクサゴケです。 コクサゴケはこのような樹幹の基部や朽木によく見られます。
枝の幅は葉を含めて1~1.5mmほどです。
葉は舟状に凹んでいます。 中肋は葉の中部以上に達しています。 上の写真の倍率では、葉は全縁のように見えますが・・・
葉先は鋭頭で、上の写真のような小さな歯が見られますが、ほとんど全縁のような葉もありました。
中肋はふらつきがちで、ときに短く分枝する傾向が見られます。
翼細胞は丸みのある方形です。 なお、上の写真は深度合成しています。
葉身細胞は厚壁です。 長さは平凡社の図鑑では 16~25μmとなっていますが、もっと長い細胞ものもたくさんあります。
上は少し離れた所で採集したもので、胞子体をつけて少し弱っているようですが、やはりコクサゴケだろうと思います。 蒴は円筒形で直立し、蒴柄の長さは1cmほどです。
上は蒴歯を蒴の内側から見たものです。 上の写真には外蒴歯が7本写っていますが、16本あることは確認できています。
平凡社の図鑑には「内蒴歯の歯突起は破片状で外蒴歯に付着する。」とあります。 上の写真の外蒴歯の基部にあるものがそれなのか、よく分かりません。
(2018.6.1. 青森県 蔦沼めぐり自然研究路)
◎ コクサゴケは
こちらにも載せています。