2018-08-07

ヒメワラビ、ミドリヒメワラビ

Part1の 2013.8.8.からの引っ越し記事です。(一部変更しています。)
------------------------------------------------------------------------------

 ヒメシダ科のヒメワラビ Thelypteris torresiana var. clavata とミドリヒメワラビ T. viridifrons は、同属でよく似ています。 どちらも名前に「ワラビ」とついていますが、ワラビはコバノイシカグマ科で、そんなに似ているとは思いませんが・・・。
 一般的には、ヒメワラビは向陽地を好み、ミドリヒメワラビは日陰を好むということですが、この2種が並んで生えている場所があったので、比較してみました。


 ヒメワラビは黄緑色でミドリヒメワラビは鮮緑色と言われていますが・・・。 特に新しい葉では両者の色の違いはわずかのようです。

● 小羽片の基部

ヒメワラビ

ミドリヒメワラビ

 小羽片の基部は、一般的にはヒメワラビは無柄でミドリヒメワラビは有柄です。 写真のヒメワラビには短い柄がありますが、このようなものも出現するようです。
 小羽片が羽片の中軸につく角度を見ると、ヒメワラビの方が鋭角で、ミドリヒメワラビでは直角に近くなります。
 ヒメワラビには細かい毛(腺毛)がたくさん見られます。 ミドリヒメワラビの毛はとても短く、ほとんど目立ちません。

● ソーラス

ヒメワラビ

ミドリヒメワラビ

 上の2枚は同じ倍率で撮っています。 両者ともソーラス(胞子嚢群)は中間性で包膜は円腎形ですが、ヒメワラビのソーラスの方が大きいようです。 ヒメワラビの包膜の縁には腺毛があります。 ミドリヒメワラビのソーラスにも毛は見られますが、腺毛ではないようです。

(2013.8.2. 堺自然ふれあいの森)


0 件のコメント:

コメントを投稿