2018-09-18

ヤマアカガエル


 ホソバオキナゴケの生えた木の幹をよじ登るヤマアカガエル Rana ornativentris の幼体です。 本種の体色は、オレンジ色~褐色と個体により変異がありますが、この個体はなかなか美しい色をしていました。


 背面から見ると、ニホンアカガエルの背側線粒上隆条がほぼ平行であるのに対し、本種のそれは鼓膜の後ろから左右から近づくように曲がっています。 なお、周囲に写っているのはコムチゴケで、細い線はコケの隙間に棲むクモの糸です。


 腹面を撮ろうとしてうまく撮れませんでしたが、下顎に斑紋が多いことは何となく分かります。 この斑紋はわき腹にも続いていて、種小名の ornativentris は「飾り立てた腹」の意味で、この斑紋に由来すると思われます。 ちなみに、ニホンアカガエルの下顎には斑紋はありません。

(2018.9.12. 京都市 大原)

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