2018-12-14

コガネハイゴケ



 写真はコガネハイゴケ Campyliadelphus chrysophyllus でしょう。 切通しの壁面に作られた、湿ったレンガ壁の、レンガをつなぐセメント部分を中心に広がっていました。 平凡社の図鑑では「湿った土や岩の上、ときに石灰岩上に生える。」とあり、セメントのアルカリ性が関係しているのかもしれません。
 植物体は黄色味を帯びた明るい色をしています。 和名はこの色に由来しているのでしょうか。 なお、種小名の chrysophyllus も chryso-(黄金色の) + phyllum(葉) です。


 上はかなり乾いてきていますが、乾いても葉はほぼ水平に開いています。


 葉の長さは1mm前後です。


 葉は広披針形で長く漸尖し、中肋は葉の中部に達しています。


 上は葉の翼部付近です。 葉身細胞は線形で長さ 35~50μm、翼細胞は方形~矩形で長さ 20μm以下です。


 コガネハイゴケ属の枝の基部にある偽毛葉は小葉状であることが多いようです。 上の写真では中央から右上に伸びるのが枝で、下の写真では左下に伸びているのが枝ですが、どちらにも小葉状のものが認められます。 これが偽毛葉なんでしょうね。



(2018.12.12. 西宮市名塩)

こちらには蒴をつけたコガネハイゴケを載せています。


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