2019-03-25

コウライイチイゴケ


 写真はコウライイチイゴケ Taxiphyllum alternans です。 雨が降るとすぐ冠水するような環境にありました。 周囲の枯草なども泥を被っています。 環境省絶滅危惧Ⅰ類になっていますが、あまり蘚苔類の調査が行われないような環境に育つためのようで、そんなに珍しいコケでも無さそうです(例えばこちら)。




 茎は不規則に分枝しています。 比較的大型のコケで、枝は葉を含めて幅2~5mm、枝葉の長さは2~4mmです。


 上は枝葉です。 中央が凹んでいるため、カバーグラスをかけると上のような皺ができてしまいます。 枝葉の多くは、上のように左右非相称で、中肋は二叉しています。


 翼部の細胞は矩形で、数は多くありません(上の写真)。


 葉身細胞は線形で、長さ 90~130μmです。


 植物体が大形で茎も芽も厚く、光が通りませんが、偽毛葉は三角形です(上の写真)。

(2019.3.13. 兵庫県三田市)

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