2019-10-26

テガタゴケ


 葉は細かく切れ込み、その葉に比較して大きな花被がたくさん目立っている写真のコケ、以下に書くように調べてみると、テガタゴケ Ptilidium pulcherrimum でした。


 花被を拡大してみました(上の写真)。 上部には数稜があり、口部には白い長毛が見えます。


 葉の長さは、内曲していてよく分かりませんが、1mmほどはありそうです。


 上は腹面から撮っています。 腹葉の葉掌部は膨れています。



 葉は3~4裂し、各裂片の縁には長毛があります。 上の2枚の写真は、いずれも右側が腹側で、腹側の方が切れ込みが深くなっています。


 胞子体の様子も見るため花被の手前を切り除きました(上の写真)。 胞子体の内部が空のように見えますが、ぎっしり詰まっていた胞子が切断時にあふれ出し、うまく観察できなくなったので、洗い流しました。
 胞子は褐色でした。 苔類の胞子体は胞子が成熟してから蒴柄を伸ばします。 もう上の写真の段階で、胞子はほぼ成熟を終えているようでした。 下がその胞子と弾糸です。


(2019.9.13. 北八ヶ岳)

◎ テガタゴケの胞子を飛散し終えた胞子体の様子などはこちらに載せています。

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