写真はルソンゴヘイゴケ
Thysananthus aculeatus でしょう。 生育場所は、平凡社の図鑑では樹幹に着生とありますが、渓流脇の岩上でした。 国内での分布は、鹿児島県~琉球列島となっています。
植物体は緑褐色で、背面から見ると、楕円形の背片が2列に重なりあっているように見えます。
上は腹面から撮っています。 葉を含めた茎の幅は1~2mmです。
上は腹面を上にして横から撮っています。 腹葉は立ち上がっています。
上は腹面からの顕微鏡写真です。 プレパラートにすると、腹葉はカバーガラスに押さえられて寝てしまいます。
背片は鈍頭で、腹片は上の写真では腹葉に隠されてよく分かりません。 腹葉は広卵形で茎径の約4倍幅です。
上は葉です。 背片には主に腹縁に微鋸歯があります。 腹片は背片の 1/3~1/4長で歯牙が見られます。
上は腹片の歯牙を中心に拡大しています。 第1歯は基部が2細胞幅で数細胞長、第2歯は不明瞭です。
上は腹葉です。 平凡社の図鑑では全縁となっていますが、縁は鋸歯状で、円頭です。
葉身細胞は厚壁で、大きなトリゴンがあります。 上の写真では多くの油体が白ツブレ状体になってしまいましたが、油体はブドウ房状です。
トリゴンは2辺(上の写真の赤丸)で膨れ、1辺(上の写真の青丸)で凹んでいます。
(2020.3.4. 屋久島)
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