2020-10-05

ナスシッポゴケ


 写真はナスシッポゴケ Dicranum leiodontum だと思います。 渡る人も無く朽ちかけた、丸木を数本並べた橋についていました。


 枝分かれが多く、茎の高さは2cm前後で、葉は線状披針形です。 蒴は細長く直立し、蒴柄の長さは2cmほどです。 雌包葉は目立っていません。


 上の葉は乾いて捲縮してきています。 上のように拡大しても途中で折れているような葉は見あたりません。 伸びて間もない仮根は白色で、次第に褐色になっていきます。


 上は蒴です。 帽は僧帽形で、蓋には長い嘴があります。


 上は葉先を腹面から撮っています。 葉縁にも中肋にも小さな歯があります。 葉先近くでは中肋は葉の幅のほぼ全部を占め、葉の先端は尖っています。


 上は葉の基部です。 葉の翼部には大きな細胞が見られます。 葉縁に舷はなく、葉先を除いて全縁です。


 上は葉身細胞です。


 上は葉の中央部の横断面です。 中肋はガイドセルの背面にも無腹面にもステライドがあります。 中肋を除き、葉身は葉縁を含め1細胞層です。

(2020.8.31. 北海道 苫小牧市)

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