2021-05-07

オオギボウシゴケモドキ

 


 樹幹にたくさんの蒴をつけたオオギボウシゴケモドキ Anomodon giraldii が着生していました。 乾いた状態で、葉は巻縮せず、枝に覆瓦状に接しています。

 上は軽く湿らせています。 枝葉の長さは2mm前後です。 蒴柄は長く、蒴は長卵形~円筒形です。

 上は枝の中部の葉です。 卵形で葉先は漸尖して鋭頭、基部の両側は細く下延し、耳状にはなっていません。 中肋は葉先近くに達しています。

 上の写真のように葉縁にはしばしば少数の歯があります。

 葉身細胞の長さは10μm以下です。 多くの小さいパピラがありますが、厚角で細胞壁の占める割合が高いこともあり、細胞の輪郭は明瞭です。

 上は蒴の内側から内蒴歯にピントを合わせて撮っています。 古い蒴しか残っておらず、外蒴歯の上部は失われていますが、内蒴歯の歯突起は比較的よく残っています。 内蒴歯の歯突起が痕跡的であるのはこの属の特徴の1つです。
 口環は不明瞭です。
 下は上と同じ場所を、外蒴歯にピントを合わせて撮っています。

 外蒴歯の上部には密にパピラがあります。

(2021.4.15. 兵庫県養父市大屋町 三ノ宮神社)

◎ オオギボウシゴケモドキはこちらにも載せています。

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