2021-06-14

マイマイガのメスと生活史



 上はマイマイガ Lymantria dispar のメスです(2021.6.11. 西宮市 北山)。 よく飛び回るオスに対し、メスはほとんど飛ばず、オスが探してくれるのを待ちます。
 Part1の2011年7月12日に、オスがメスを探して飛び続ける姿や、羽化したばかりのメスとの交尾の様子などを載せていますが(こちら)、その時よりも1ヶ月も早くなっています。 最近はあまり蛾に注目していませんでしたので、今年に限った傾向か、最近の傾向かは分かりませんが・・・。

 西宮市の北山では、今年は5月からマイマイガの幼虫が何者かに体液を吸われて死んでいるのをたくさん見ました。 幼虫は果樹や街路樹に食害を与え、1齢幼虫には毒がありますので、大発生を防ぐしくみが機能しているのはいいことかもしれませんが・・・。
 見る機会の多い毛虫や蛾ですので、この機会にマイマイガの生活史をまとめてみます。

 上は交尾を終えたメスの産卵の様子です。 産卵された卵塊はそのままで越冬し、翌春に孵化します。

 上は今年の5月18日に撮影した幼虫です。 幼虫の体色には変異があり、上の幼虫はは明るい色をしていますが、こちらのような暗色もいます。

 例年ですと6月に入った頃に蛹化し始めます。 上は蛹化に向けて糸を吐いている幼虫です。

 上はクスノキの樹皮の割れ目にいた蛹で、荒い網で守られています。左下には脱皮した後の幼虫の殻が残っています。


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