2021-09-19

イワイチョウ



  写真はイワイチョウ Nephrophyllidium crista-galli です。 北海道と本州中部以北の亜高山帯~高山帯の湿原や雪田などに自生するミツガシワ科の多年草で、今回の夏の旅行では、秋田駒ケ岳や長野県の栂池など、いろいろな所で花を見ることができました。
 ガクは5深裂し、裂片は三角状卵形で鈍頭、花冠も5裂し、縁はフリル状で3本の脈が盛り上がっています。 葉は厚く腎臓形で、縁には鋸歯があります。
 学名についてですが、属名の Nephrophyllidium は、ギリシア語の nephron(腎臓)と phyllon(葉)に由来し、葉の形を表しています。 また種小名の crista-galli は、ラテン語で「ニワトリのとさか」の意味で、花弁の形からでしょう。
 和名については、「イワ」については湿った所に岩があることもあるでしょうが、「イチョウ」についてはどうでしょうか。 葉の形がイチョウの葉に似ているからと言われていて、たしかに葉の中央が少し凹んでいますが・・・。 もしかしたら形ではなく、秋の黄葉の色からかもしれません。

 上はチングルマとの混生で、花も中央の複葉もチングルマですが、葉の大きさがわかるように載せておきます。

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