2021-10-01

トゲアリ

 写真はトゲアリ Polyrhachis lamellidens (働きアリ)です。 コナラの根元近くにたくさんいました。 そこに巣があって、集団で巣の入口を守っているのでしょうか。

 背面に3対6本の鋭い棘があります。 体長は7~8mmと比較的大型のアリで、姿も怖そうですが、動きもそんなに激しくなく、カメラを近づけても攻撃してくる様子はありませんでした。

 本種は一時的社会寄生を行うアリです。 夏の終わり~秋のはじめに誕生した新女王は、クロオオアリ、ミカドオオアリ、ムネアカオオアリなどの女王アリを殺し、それらの巣の働きアリの世話を受けながら、自身の働きアリを増やしていきます。 しかし乗っ取るアリのにおいがつくまでは激しく攻められ、女王アリも抵抗しますので、成功率は非常に低いようです。

(2021.7.23. 京都府 けいはんな記念公園)

◎ 本種と同じ属に分類されているチクシトゲアリをこちらに載せています。 本種ほど刺は大きくないものの、やはり立派な棘を持っているアリです。


0 件のコメント:

コメントを投稿