2021-12-27

マルバソコマメゴケ


 岩上に白っぽい地衣類にまみれるようにしてマルバソコマメゴケ Heteroscyphus tener が育っていました。 軟らかなコケで、葉は瓦状について密に重なり、背側に強く偏向していますが、これが本種の常の姿で、乾くとさらに強く偏向し、左右の葉がくっつきあいます。

 上は乾いた状態を真横から見ています。 腹面に腹葉が見えます。 仮根は束生しています。

 上は葉と腹葉です。 葉は全縁でほぼ対生し、腹縁基部は腹葉と合着しています。 腹葉は2裂し、側縁に数歯があります。

 仮根は腹葉の基部に束生します(上の写真)。


 上の2枚は葉身細胞です。 トリゴンは大きく、油体は楕円体でブドウ房状、各細胞に4~7個あります。

(2021.12.24. 奈良県十津川村 標高約200m)

0 件のコメント:

コメントを投稿