2022-10-11

クシノハゴケとコクシノハゴケ

 クシノハゴケとコクシノハゴケ、名前のとおり後者の方が少し小形のようですが、野外で見た時には迷います。 上は 2022.9.30.に和歌山県の根古谷で撮った写真ですが、これも迷ってしまいました。
 どこに着目したらいいのか、平凡社の図鑑に書かれてある両者の特徴を表にしてみました。


クシノハゴケ コクシノハゴケ

Ctenidium C. capillifolium C. hastile
葉のつき方
葉を含めた枝の幅 1~2mm 0.6~1mm
茎葉 長さ (1.4~)1.6~2(~2.7)mm 約1mm
葉身部 三角形で非相称 広三角形~卵形で相称
最広部 基部、幅約1mm 幅0.4-0.6mm
葉先 漸尖 急に細く尖り曲がるか反り返る
基部 わずかに下延 心臓形で細く下延
乾くと こより状によじれる 規則正しく側方に展開
葉縁 全周に細かい歯
中肋 2本で短い 2本で短い or 不明瞭
葉身細胞 長さ 50-75μm 40-60μm
4-5μm 4-5μm
翼部の細胞 方形
枝葉 全体 小さく斜めに開出
長さ 1.4-1.7mm
0.5-0.6mm
胞子体 蒴柄 2.5-3.5cm 1.5cm
長卵形で曲がる 卵形で傾く
短い嘴 長い円錐形
少数の長毛 まばらに長毛

 どの項目も少しずつ違うのですが・・・。 やはり見慣れていない者には顕微鏡で葉をチェックするしかなさそうです。

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