2023-07-12

ホリカワツボミゴケ

 写真はホリカワツボミゴケ Solenostoma horikawanum です。 和名も種小名も堀川芳雄教授を記念してつけられています。
 葉は茎から立ち上がり、上半部が反り返って扁平に展開しています。 茎の幅は葉を含めて3mmほどあります。 葉が反り返っているうえに下の葉が透けて見えていたりして分かりにくいのですが、葉は長さが幅より長くなっています。
 分布は本州~九州ですが、西南日本の照葉樹林帯に多い種です。

 上は腹面から撮っています。 仮根は紫色を帯びていて、茎から出ています。 束になって茎に沿って流下することはありません。

 上は葉縁を撮っています。 葉縁の細胞の細胞壁の厚さは、ほかの細胞と同じです。 油体はほとんどが消失していて、上の写真には写っていません。

 上はどうにか残っていた油体です。 油体は細長い楕円体で、1~2個の眼点があります。

 少し先になりますが、9月30日~10月1日に、京都の梅小路公園でコケ展(正式名称は未定)が開催される予定です。 計画を中心になって進めておられるS氏は、今回は苔類に絞ったディープなコケ展にしたいと頑張っておられます。 上のホリカワツボミゴケの写真もコケ展で展示されるかもしれません。

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