2023-09-17

アカエゾマツ


 阿寒の旅で見た常緑針葉樹のほとんどは、アカエゾマツ(トウヒ属)とトドマツ(ツガ属)でした。 上はそのうちのアカエゾマツ Picea glehnii です。

 Picea(トウヒ属)は葉の基部に葉枕と呼ばれる部分があります。 この葉枕は落葉後も残ります。

 本種はエゾマツ P. jezoensis と共に北海道の木に指定されており、北海道の代表的な造林樹種です。 上の写真からも分かるように、本種の葉の横断面は菱形に近く、4列の白い気孔帯があるのですが、エゾマツの葉の横断面は扁平で、気孔帯は裏面の主脈の左右の2列です。 なお、本州の高山に分布するトウヒはエゾマツの変種とされています。

 本種の分布は岩手県の早池峰と北海道ですが、特に北海道の東部から北部に多く見られます。 エゾマツやトドマツの生育が困難な養分の乏しく条件の厳しい場所でも本種は育つことができるため、そのような場所では、しばしば順林を形成します。

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