2024-08-19

アオカナブン?の構造色

 アオカナブン Rhomborrhina unicolor とカナブン R. japonica はよく似ています。 アオカナブンには上のような色の個体が多いのですが橙色の個体も見られますし、カナブンも銅色や真鍮色の個体が多いのですが,緑色の個体も見られます。 両者の違いは後脚の付け根がいちばんはっきりしていて、前者の後脚の付け根は接していますが、後者は明確に離れています。
 上の写真はアオカナブンだと思うのですが、この点を確認していませんので、「?」をつけておきますが、ここで取り上げたいのは、体の色です。
 上の写真は、フラッシュを使用せず、自然光下で撮影しました。 下は同じ個体を、フラッシュの光を使って撮影した写真です。

 この色の違いは構造色(structural color)によるものでしょう。 アオカナブンなどの体の表面は微細な構造を持った薄いキチン質の膜が何層も重なっています。 この微細な構造によって反射光が干渉し、特定の波長の色が強調されます。 自然光とフラッシュの光の違いが違う光の干渉を生じさせ、違う色が現れたのでしょう。

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