写真はヨシナガクロウロコゴケ Acanthocoleus yoshinaganus でしょう。 これも毎月第4火曜日に開かれているオカモス関西の顕微鏡観察会にK氏が持参されたコケで、大台ヶ原のふもとで採集されたものです。 また同定にはM氏の力をお借りしました。
学名は、平凡社(2001)では Dicranolejeunea yoshinagana となっていますが、片桐・古木(2018)では上記のように変更されています。 acantho- はギリシャ語の「棘」を、-coleus はラテン語の「袋」を意味し、花被の側稜上に刺があるところからでしょう。 また、和名は本種を初めて探集された高知の吉永虎馬氏を記念したものです。
背片は全縁で円頭~鈍頭、長さは約1㎜です。 分布は平凡社では本州(宮城県以南)~九州の落葉樹林帯の湿岩上となっています。
腹葉は全縁で円形、円頭ですが、先が少し凹んでいるものもありました(上の2枚の写真)。
腹片は切頭で、1細胞性の2歯があります(上の2枚の写真)。
葉身細胞は薄壁で、赤い円で囲った所などで中間肥厚が見られ、大きなトリゴンがあります。
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