2015-07-07

ドロバチモドキ科の一種


 近所の公園の砂場、猫が糞をしているとかで衛生好きのお母さんたちは子供を近づけず、周囲もヒメジョオンなどが良く育ったまま(下の写真)。 そんな訪れる人がほとんど無い砂場で、上の写真のような体長9mmほどのハチが数匹飛び回っていました。(2015.7.3. 堺市南区高倉台)


 砂場には小さな穴が開いていて、このハチの巣かもしれないのですが、観察している限りでは覗き込むような行動はしても出入りはありませんでした。 飛び回っているのはオスがメスを探しているようにも思うのですが、いちど2頭が絡んですぐ離れただけで、確証はありません。


 上の写真のように触角で砂を探るような行動もありました。 地中からのメスの羽化を待っているのかもしれませんが、これもよく分かりません。

 まずはこのハチの“正体”を調べようと1頭持ち帰り、日本環境動物学会編の『絵解きで調べる昆虫』で検索してみました。


 上は腹側から撮った写真ですが、後脚の転節は1節のようです。


 前胸背板側板は肩板に届いていません(上の写真)。 また体の毛は単純なもののみのようですから、ハナバチ上科のアナバチ科群のハチのようです。
 続けて・・・


 複眼内縁の中央上部は湾入していませんし(上の写真)、


 前翅の肘室は3室で縁紋は第一肘室より小さい(上の写真)ことや、中脚の脛節距は2本である(4枚目の写真)ことなどから、ドロバチモドキ科のようです。

 ドロバチモドキ科( Nyssonidae )で検索すると、似た蜂は出てくるのですが、形態がぴったり一致するものはみつけられませんでしたので、種名はペンディングです。


(以下、7月11日追記)
 うすのきさんからコメントをいただき、4枚目以降の持ち帰った蜂の触角が12節であることに気付きました。 上の写真からも触角が12節であることは分かりますが、確認の意味で、下に写真を1枚追加しておきます。
 触角が12節ということはメスなのかもしれませんが、砂場では雌雄ともにいて、オスの方がよく飛び回り、地上によくとまって捕らえ易く、持ち帰ったのがたまたまメスだったという可能性もあります。(詳しくはコメントをご覧ください。)



4 件のコメント:

  1. こんばんは。
    ドロバチモドキ科の、この辺りの種は難しいみたいですね。
    情報も少ないので一層判らなくなってきます。
    しかし、良い顔してますね~。
    私の見たのは、なかなか止まらずオスのようで13節でしたのでオスのようでした。
    写真の触角の節を数えると12節のようですが如何でしたでしょうか?

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  2. たしかに触角は12節ですね。触角の節の数の分かる写真を1枚追加しておきました。
    ということは、持ち帰った4枚目以降の写真の蜂はメスですか!?
    野外で撮った写真も見直してみましたが、こちらは触角の節の数が分かるような写真はありませんでした。
    雌雄が入り混じっていて、オスは飛び回り、地上で捕らえ易くたまたま持ち帰った個体がメスだったということかな?

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    1.  こんばんは。
      ハチのオスが営巣地にやって来てメスを探すというのは良くあることですよね。
      でも、ドロバチモドキでは情報が少なくて、12節だからメスとも判らない始末ですので、何とももどかしい。
      私が12節でメスだと言えるのは、Mさんにアワフキバチぽい写真を添付して13節だったのでオスで・・・などと伺ったときに訂正されなかったので普通のハチと一緒なんだと思っているだけです。
       私の写真・・・一枚だけで小さな写真でしたがミスジアワフキが有力ですが写真だけでは自信ありませんという返事でした。
      ドロバチモドキの、このあたりの種は難しいのでしょうね。

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    2. なるほど12節だからメスとも言いきれないわけですね。
      ほんとうに情報がほとんど無く、どうしようもないですね。
      MさんってMaさんですか?

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