サルナシはマタタビと同属(Actinidia)のツル性の落葉植物です。 この時期、山ではサルナシの実が熟していて、たいへんおいしいものです。 熟した果実は、柔らかくなっていて指で触っても分かるのですが、写真のように緑色をしたままなので、知らない人はまだ熟していないと思い、通り過ぎてしまうようです。
熟した果実が赤系統の色に変化するのは、多くは鳥へのサインで、食べてもらって種子を運んでもらうためです。 サルナシの実は、鳥に食べてもらうのではなく、ほ乳類に食べてもらって種子を散布してもらおうとしているようです。 そのため、発達した臭覚を持つほ乳類には、色ではなく、芳香で熟したサインを送り、果肉もほ乳類好みの味になっています。
サルナシは「猿の梨」という意味でしょうが、実際にサルやクマなどはこのサルナシの実をたいへん好みます。 私もほ乳類の一員ですから、独り占めにならないように少しだけですが、おいしくいただきました。
じつはキウイフルーツも同じマタタビ属です。 サルナシの果実の断面(上の写真)を見ると、キウイフルーツそっくりです。 ただ、店頭に並んでいるキウイフルーツは運搬のために柔らかく熟す前に収穫していて酸味が強いですし、未熟な果実をしばらく置いて柔らかくなったものより木で完熟させた果実の方がおいしいのは理の当然です。
(2015.8.28. 金剛山)
2016年は申年ということで、こちらの方へリンクお願いしました。
返信削除事後報告ですが・・・
私が童仙房で食したときは時期的にちょっと早かったのか美味しくはなかったです。
美味しいサルナシの実を食したいモンです。(希望的)
美味しいサルナシの実をゲットするには・・・
返信削除サルナシの実は、完熟すると動物に食べてもらうために地面に落ちます。それを拾って食べるのが最も簡単な方法です。