スギハラクモバチ
Leptodialepis sugiharai が
コアシダカグモを運んでいました。 巣の場所を確認しようと追跡していると・・・
コアシダカグモを咥えたままコナラの木を登りはじめました。
高さ5mほどのところで、枝の陰になって数秒ほど姿が見えなくなった後、飛び立つのが見えました(写真記録はできず)。
飛び立った理由は
【仮説1】 姿が見えなくなった所に営巣していて、そこにクモを置き、産卵し、次の獲物を求めて飛び去った。
【仮説2】 大きな獲物を咥えたままでは地上から飛び立つことは不可能で、移動距離を稼ぐために高い所から滑空した。
ちなみに、咥えていたクモを落としてしまって、諦めて飛び去ったとは考え難いようです。 というのは、じつは木を登り始めて1mほどの所でいちどクモを落としてしまっています。 人の目には枯葉などと区別できず落ちたクモを見つけることはできなかったのですが、スギハラクモバチはすぐに地面に舞い戻り、数秒間探し回ってクモを発見し、再び木を登りはじめました。
現地では【仮説2】のように思っていました。 しかしスギハラクモバチの生態を調べてみると、
京都府レッドデータブック(2015)によれば、「アシダカグモやコアシダカグモなど大型の徘徊性クモを狩り、朽ちた切株や樹洞内の腐朽材に営巣する。」とあり、【仮説1】の可能性が高くなりました。 しかし、そんなに短時間で産卵を済ませて飛び立てるのかという疑問が残ります。 また【仮説2】については、クモバチのそのような行動に関する記載は見つけられませんでした。
(2017.8.22. 堺自然ふれあいの森)
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