2018-08-10

ヒメドコロ

Part1の 2013.8.15.からの引っ越し記事です。(一部書き換えています。)
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 暑い日が続いています。 少しでも涼しそうな話題をと思うのですが・・・ ヤマノイモ科のなかでは、このヒメドコロあたりは、かろやかで風情があるような気がします。
 ところで、上の花は、雌花? 雄花?


 ヒメドコロ Dioscorea tenuipes は関東南部以南に分布する多年生のつる植物です。 多くの葉はオニドコロより幅が狭いのですが、葉だけからオニドコロと区別するのは危険なようです。
 ヒメドコロは、雌雄異株であるのはオニドコロなどと同じですが、雌花序も雄花序も垂れ下がります。 上の写真では、左に雌株、右に雄株が写っています。


 上は雌花です。 花被片は細く6枚(ガク片3+花弁3)、オシベのように見えるのは3つに分かれた柱頭で、オシベは6本あるのですが、退化していてほとんど分かりません。


 雌花は最初ほぼ横を向いていますが、受粉し、子房が生長しはじめると、上を向きます(上の写真)。


 上の写真では、果実が生長してきています。 果実の中に、全周にひれがある種子が透けて見えています。 花はかなり傷んでいますが、この写真の方が退化したオシベの存在がよく分かりますね。


 上は雄花序です。 雄花序の方が花が集まってついていますが、雄花にも長い柄があり、1つの花だけを見ると、一見雌花によく似ています。 雄花の花被片の幅は雌花のそれよりも少し広く、オシベ6本の葯は寄り集まって1本のメシベの柱頭のような姿です。

 オシベのようなメシベと、メシベのようなオシベ、果実が生長してなければ間違えそうです。 やはり暑さでボーッとする頭を悩ませる話になってしまいました・・・。

(2013.8.6. 堺自然ふれあいの森)

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