2018-11-07

11月のコマチゴケ



 上はコマチゴケ Haplomitrium mnioides の雌株です。 胞子体を包み込んたカリプトラが少し伸びてきています。


 上は、少し雌株も混じっていますが、多くは雄株です。 3枚の葉で三角形に取り囲まれている花盤状の部分は造精器が集まっているところです。 この部分は、濡れていることもあり、とても新鮮な状態に見えます。 しかし、雌株では卵細胞が受精してカリプトラの中で胞子体として育っているこの時期に、これから精子を出すはずはありません。 確かめるために断面を作ってみると・・・


 凸凹しているのは表面だけで、組織内には何も見あたりません。 精子が出てしまった後の造精器があったとしても、空の造精器は透明で見分けがつかないのでしょう。
 下は上の一部の拡大です。


(2018.11.3. 堺市南区豊田)

◎ 特に胞子体のこの後の変化(2月下旬から4月中旬の胞子散布まで)や細胞の様子などはこちらに載せています。

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