2018-11-16

ミドリヤスデゴケ


 上はミドリヤスデゴケ Frullania ericoides です。 よく見るカラヤスデゴケの背片が左右に広がって基物にくっついているのに対し、乾燥した状態の本種の背片は腹側に巻き込み、植物体が円筒形に近い形態になっているように思います。 本種は、その名のとおり緑色のことも多いのですが、上の写真ではかなり赤色を帯びています。


 本種はは湿ると背片が立ち上がります。 上の写真は、被写体に対するカメラの角度は少し違いますが、1枚目の写真とほぼ同じ場所を同じ拡大率で撮っているのですが、全く違って見えます。


 上は腹面から撮っています(深度合成しています)。 赤色を帯びた背片が、緑色をした背片や腹片を紫外線から守っているようにも見えます。
 過去にこちらに載せたミドリヤスデゴケの腹片はウサギの耳型で、上の写真の腹片もウサギの耳型です。 しかしこちらに載せた腹片はヘルメット型で・・・


 今回も探してみると、上のような嘴を持ったヘルメット型の腹片がありました。 腹片にピントを合わせていますので、腹葉は見難くなっています。


 上の腹片はウサギの耳型とヘルメット型の中間ですね。


 上は葉身細胞です。 油体はブドウ房状で、トリゴンは発達しています。(葉身細胞の様子はこちらにも載せています。)

(2018.11.3. 堺自然ふれあいの森)

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