上は、クモの糸が気になりますが、樹幹にあったチヂミカヤゴケ
Macvicaria ulophylla を下から覗き込むようにして腹面を撮ったものです。 葉は著しく波打っていて、背片、腹片、腹葉の区別も容易ではありませんが、これらについては
こちらに載せていますので、今回はスルーします。
上のような状態で木についていました。
1枚目の写真にも写っていますが、あちこちに花被がついていました。 上の写真の中央に写っているのが花被です。
この花被の中を覗いてみると・・・
花被の中にはカリプトラに包まれた胞子体が大きくなっていました。 カリプトラの基部には生長できなかった造卵器がたくさん見えます。
この蒴の断面を作ってみたのが下です。
蒴の中に小さな粒子状のものが詰まっています(上の写真)。 これを少し取って顕微鏡で観察すると・・・
膜に包まれて4個の細胞がくっついたかたまりがたくさん見えます。3個セットに見えるものも、よく見れば、その上か下にもう1つの細胞があるのが分かります。
減数分裂では1個の細胞が4個に分かれます。 上の写真は1個の胞原細胞が減数分裂により4個の胞子になろうとしている姿のようです。 4個の若い胞子をまとめて包み込んでいる膜は、胞原細胞の細胞壁が残っているのでしょう。 そして、それらの間に帯状に見えるものは弾糸となる部分だと思います。
下は、減数分裂が終わったばかりで、まだ4個がくっつきあったままの若い胞子の拡大です。
(2019.1.11. 堺自然ふれあいの森)
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