最近、こんな花をよく見ます。 上は近くの公園の芝生の端(5月13日撮影)、下は街路樹の根元です(5月20日撮影)。 どちらもいろんな草に紛れて分かりづらいですが、幅の広い細長い葉がこの花の葉です。
この花は大正期に日本に持ち込まれ、鑑賞用に栽培されてきましたが、逃げ出してあちこちで見られるようになってきました。
原産地は南アフリカで、本来は秋植え球根なのですが、こぼれ種子で増えてきているようです。 和名として定着した名前はまだありませんが、ヒメヒオウキやヒメヒオウギズイセンなどと呼ばれることが多く、学名で呼ばれることもあります。 ただその学名も、
Lapeirousia(ラペイロウジア属)に分類されたり、
Anomatheca(アノマテカ属)に分類されたりと定まらず、現在は
Freesia(フリージア属)に分類され、
Freesia laxa となっています。
花の印象は違いますが、たしかに花の付き方はフリージアによく似ています。 上の写真では2つの花が重なってややこしくなっていますが、1つの花の花被片は6枚で、そのうちの下側になる3枚に模様が入るのがこの種の特徴です。 花の形は一見放射相称に見えますが、この模様から分かるように、左右対称の花です。 このことはオシベとメシベの配置を見れば良く分かります。
オシベは3本あるのですが、葯は横並びにくっつきあい、全て模様のある花被片の方を向いています。 そして、先の割れたメシベはこの裏に隠れています。
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