2021-08-02

エゾスギゴケ

 

 写真はエゾスギゴケ Polytrichum ohioense でしょう。 秋田駒ケ岳の標高 1,400m付近の風化の進んだ溶岩上に育っていました。 平凡社の図鑑では、国内での分布は北海道~四国となっています。

 葉の長さは鞘部を除いて3~5mmです。 下は上と同じものの乾いた状態です。


 縮れ方を見るとニワスギゴケ属のようにも見えますが、スギゴケ属です。 今回は蒴は見られませんでしたが、蒴はオオスギゴケによく似ているとのことです。

 葉は卵形の鞘部から線状披針形に伸び、葉の上半部には鋸歯があります(上の写真)。

 上は葉の横断面です。 薄板間に空気が残ってしまいました(;^_^A

 上は葉の横断面の中央部(中肋付近)です。 薄板は4~5細胞の高さで、端細胞は幅広で下部の細胞より大きく、扇形をしています。 上端は扁平で、少し厚壁です。

 上は葉を腹面から撮っています。 端細胞は横長です。

 上は葉の横断面の葉縁付近です。 葉縁は1細胞層です。

こちらには蒴のあるエゾスギゴケを載せています。


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