北海道・苫小牧市の標高200mほどの樹幹のコケを、育っていた様子を示す上の写真と共に送っていただきました。 直立する蒴があれば、よりはっきりするのですが、以下の観察からは、ホンダゴケ Hondaella caperata だと思います。 国内での分布は、平凡社では本州~琉球となっていますが、本種が北海道にも分布することは、広島大学(デジタルミュージアム)からも報告されています。
上は乾いた状態、下は湿った状態です。
這う茎から不規則に枝が出ています。 葉は密につき、乾いても湿った時とあまり変わりません。
葉は多少鎌形に曲がっています。
上は、片方の翼部が欠けていますが、茎葉です。 茎葉は披針形で、基部が最も幅広く、先は漸尖して細く尖っています。
下は上の翼部の拡大です。
翼部は多くの方形の細胞が明瞭な区画を作っています。 下は上とは別の葉の基部です。
中肋は二叉して短いのですが、上のようにはっきりしない場合も多くありました。
上は葉身細胞です。
上の2枚は茎の断面で、表皮細胞は小形です。
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