写真は北海道の野幌森林公園で見たミミコウモリ Parasenecio kamtschaticus です(2022.8.23.撮影)。 たくさん群生していました。
本州の四国や紀伊山地以北に見られるカニコウモリによく似ていますが、種小名が「カムチャツカの」を意味するように、日本における分布は北海道と本州の青森県と秋田県です。
和名は、キク科コウモリソウ属の植物で、葉柄の基部が茎を抱く様子(上の赤い矢印)を「耳」に例えたものでしょう。
頭花は筒状花の集まりです。 上の写真の①はつぼみです。 ②は花弁が開き、オシベが伸びた状態です。 5本のオシベはくっつきあって筒状になり、その筒の内側に花粉を出します。 花粉は筒の内側を伸びてくるメシベに押されて筒の外に出てきます。 ②はちょうとその時の様子で、筒の先に花粉が見えます(雄性期)。
花粉を押し出してしまった後にメシベが姿を見せ、柱頭が2裂して受粉できるようになります(雌性期)。 ③がその時期です。
上の写真では、花粉を出し終えたオシベはもろくなり、ボロボロになって断片がメシベにくっついていたり、破れてメシベが筒から外に出てしまっています。
花には蜜を求めていろいろな虫たちが来ていました。 上の写真の右にいるのはスジグロシロチョウ、下はウスキツバメエダシャクだと思います。
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