厚いコケの層の表面に育っていた上のコケ、ルーペレベルではオヤコゴケかキザミイチョウゴケの区別は難しいのですが、下のように少し拡大して観察した結果はオヤコゴケ Schistochilopsis cornuta のようです。
歯の先には緑色の無性芽をつけています。 なおこの無性芽の色も、この仲間を区別する特徴として重要です。
上は背側から撮っています。 葉は腹側と背側との裂片に不等に2裂し折れています。 背側の裂片は背方に立ち気味で、腹側の裂片より小さく、1~2個の歯があります。 腹側の裂片は舌形で鋭頭、1~数個の歯があります。 なお、よく似たキザミイチョウゴケの葉縁は明瞭な鋸歯状になっています。
下は上の黄色い四角で囲った部分の拡大です。
キール(背側の裂片と腹側の裂片との折れ目)には翼があります。 よく似たキザミイチョウゴケにはこのような翼はありません。
(2022.9.4. 北八ヶ岳)
◎ 本種の細胞の様子などはこちらに、拡大した無性芽の様子などはこちらに載せています。
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