2023-04-15

エゾミズゼニゴケの雌包膜やカリプトラなど

 湿った崖にエゾミズゼニゴケ Pellia neesiana が育っていました。 上は 2023.3.8.に屋久島の標高750m付近での撮影です。 和名に「エゾ」とついていますが、本種は北海道から九州まで分布しています。
 胞子体が伸び始めていましたので、ホソバミズゼニゴケとの違いを確認するため、少し持ち帰って胞子体の成熟を待ちました。


 上の2枚は伸びた胞子体の基部付近です。 カリプトラは雌包膜から超出し、雌包膜はカリプトラの前方側にも少しあり、やや円筒形です。

 上はカリプトラの表面で、2細胞性の毛が散生しています。 ホソバミズゼニゴケのカリプトラの表面にはこのような毛はありません。

 上は胞子と弾糸です。 胞子は大形で 80~100×50~70μm、弾糸は平凡社には3~4本螺旋と書かれていますが、2本螺旋も混じっていました。

 上の弾糸は3本螺旋です。

◎ エゾミズゼニゴケの葉状体の断面や若い胞子体の様子などはこちらに載せています。

0 件のコメント:

コメントを投稿