上は屋久島で見たコケで、岩にくっついていました。 平凡社の検索表をたどると、イボヒメクサリゴケ Cololejeunea macounii のようです。 分布は北海道~琉球となっています。 基物は平凡社では樹幹となっていますが、水谷(1998)によれば、「主として樹皮、稀に露岩や生葉上に着生」となっています。
Cololejeunea(ヒメクサリゴケ属)には腹葉はありません。 背片の背縁は弱い鋸歯状です(上の写真)。
上は葉を背面から撮っています。 葉の中部や上部の細胞にはパピラがあります。
パピラは大きく短く、先の丸い円柱形です(上の写真)。
上は葉の基部近くを背面から撮っています。 背片に眼点細胞はありません。
腹片の第1歯は金槌形で2細胞長、第2歯は狭三角形で数細胞(平凡社では1~5細胞)からなっています(上の写真)。
【参考文献】
水谷正美:イボヒメクサリゴケの再検討.蘚苔類研究7(5).1998.
水谷正美:日本産クサリゴケ科の再検討.服部植物研究所報告第24号.1961.
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