2024-05-07

アキウロコゴケ

 写真はアキウロコゴケ Syzygiella autumnalis(アキウロコゴケ科)のようです。 京都市の梅小路公園で2024.5.3.~5.6.に開催された「苔類だけのコケ展」で出展されていました。
 育っている場所も姿もクチキゴケに似ている普通種で、平凡社の図鑑にも「倒木、岩上、土上にふつう。」とあるのですが、胞子体は秋に見られ、雌苞葉が多裂するなど、特徴の多くは秋にはっきりします(だから「秋鱗苔」)。
 胞子体が無い場合の同定は、姿の似たものが多く、難しいのですが、ひとつは葉がやや背側に偏向していることで、このため・・・

 プレパラートにすると、上の写真のように葉が左右に開かず、2つ折れになってしまいがちです。 なお、今回は展示会場に準備されていた顕微鏡で観察したため、スケールも入れられませんでしたし、実体双眼顕微鏡が無くて細かい操作ができず、数細胞からなる2裂した腹葉も探せませんでした。

 上は葉身細胞です。 トリゴンがあり、油体は球形~楕円体で、微粒の集合です。

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