岩塊斜面にあったキリシマゴケ Herbertus aduncus です。 乾き気味の岩上で、そのためか褐色が強いようです。 何度見ても蘚類と間違えそうになります。
乾いていると葉は上のように茎に接していますが・・・
湿ると葉は開きます。 葉の長さは1㎜ほどです。
葉(側葉)と腹葉があるのですが、腹葉は少し小さいだけで形は葉とほぼ同じです。
上は葉で、葉掌部はほぼ方形です。 葉の中央部にビッタ(細長い厚壁の細胞列)があります。 下は上の赤い四角で囲んだ部分の拡大です。
上の写真の多くはビッタ細胞で、右にあるのが葉身細胞です。 油体は米粒形で、葉身細胞で数個、ビッタ細胞で10~20個あるのですが、しばらく放置していたため、多くの細胞で失われています。
上は茎の横断面です。 髄細胞のトリゴンは小さく、これもサクライキリシマゴケとの違いのひとつです。
(2024.9.7. 北八ヶ岳)
0 件のコメント:
コメントを投稿