写真は雨の中のキヨスミイトゴケ
Barbella flagellifera です。 同属の
イトゴケとそっくりで、顕微鏡を使わない限り、私には両者を区別することはできません。
葉の茎についている様子は
こちらに載せていますので、今回は顕微鏡レベルから。
平凡社の図鑑には、小さな目立たない歯が葉先近くの縁にあると書いてあるのですが、上の写真の葉では全周に歯が見られます。 茎の生長の良し悪しなどで変化するのでしょうか。
中肋は光を斜め横から当てるとルーペでも分かるのですが、真下から光を当てる顕微鏡では、かえって分かりづらくなるようです。 そこで同じ葉を直交ニコルの偏光で観察したのが下です。
細い中肋が葉の中央付近にまで達しています。
葉身細胞は線形~長菱形ですが、翼部の細胞は方形~矩形です。
上は葉身細胞で、細胞の中央に1(~2)個のパピラが見られます。 これが最もはっきりしたイトゴケとの違いになります。
(2016.3.9. 京都市
菩提道)