2017-12-04

ミズシダゴケ


 写真はミズシダゴケ Cratoneuron filicinum です。 触るとゴワゴワしています。



 ミズシダゴケは前にも載せていますが、その時は水中から突き出ているような姿で(こちら)、その時の印象が強く、教えていただくまでは分かりませんでした。 でも、顕微鏡で葉を見れば、たしかに同じ葉です。


 葉身細胞の様子も、もちろん前に載せたものと同じです。 毛葉の存在も確認できましたが、前にたくさん載せているので、今回は写真を載せないことにします。

(2017.11.8. 宝塚市・武庫川渓谷)

----(以下、2021.9.22.追加)---------------------------------------
 SNSで、ミズシダゴケにも毛葉がほとんど無い場合があり、その場合、どのような点に注目すればヤノネゴケと見分けることができるか、話題になり、最終的には秋山先生にまとめていただきました。 それによると、ヤノネゴケは、葉先がずっと細く伸び、かなりの確率で1回くらいくるりと回転し、葉上部の葉細胞の上端にはっきりとした突起(proration)がでることが多く、葉基部の細胞は大きくなるが、本種のようにくっきりとその近くの葉細胞から区別できるような大型薄膜にはならないとの他、本種の分枝は短めの似た長さの枝が羽状に出るが、ヤノネゴケの分枝はもっと不規則だとのことでした。
 分枝の様子はほとんど調べていませんでしたので、上の標本を取り出して調べてみました。 結果は、生育場所が暗すぎたのか、羽状の分枝はほとんど見られませんでしたが、下の写真のような分枝もありました。



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