写真はサワクサリゴケ
Lejeuea aquatica でしょう。 種小名のとおり沢の流水中で育っていました。 上の写真の背片の長さは 0.8mmほどで、乾燥に伴い、葉先が少し内曲し始めています。
分布は静岡県以南~琉球ということです。
上は茎(と背片)の横断面です。 平凡社の図鑑のクサリゴケ科クサリゴケ属(
Lejeuea )23種の検索表は、茎の横断面の様子からスタートします。 そして、茎の髄細胞が5~25個で、表皮細胞が 10~12個であれば、それでサワクサリゴケに決まりです。 上の茎の断面はスパッと切れているわけではありませんし、特に背片との境がややこしくなっていますので、表皮細胞に番号をつけてみたのが下です。
番号をつけるのに迷う個所もありましたが、検索表の分岐は表皮細胞が 10~12個か、約7個かですから、サワクサリゴケで間違いなさそうです。
上は腹面から撮っています。 背片の先は円頭~鈍頭です。 腹葉は、上の写真では茎径の 2.5倍ほどの幅で、ほぼ円形に近く、1/2ほどがV字形に2裂しています。
下は上の赤い四角で囲った部分を拡大したものです(深度合成しています)。
腹片については、平凡社の図鑑では「腹片が小さく、背片の 1/5長以下でしばしば痕跡的になる。」と書かれています。 上の写真では赤い丸で囲った部分が腹片だろうと思います。
上は葉身細胞です。
(2018.6.13. 高槻市 川久保渓谷)
◎ サワクサリゴケは
こちらにも載せています。
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