写真はイヌケゴケ
Schwetschkeopsis fabronia でしょう。 このような倍率で写すと、まるでカイヅカイブキですが・・・
1枚目の写真は乾いた状態で、上の写真は湿った状態ですが、葉が少し広がっているだけで、そんなに変わりません。 上の数字の単位はmmですから、枝の幅は葉を含めて 0.2~0.4mmです。 やはりカイヅカイブキというよりは、犬の毛の太さですね。
枝は不規則に羽状に分枝しています。 葉はやや扁平についています。
上は枝葉です。 翼部の細胞は方形~短い矩形です。 中肋は無いように見えますが、このことについては、最後の写真で・・・。
下は上の赤い四角で囲んだ部分の拡大です。
葉縁の細胞の最も外側の細胞壁は、その内側の細胞壁より薄くなっています。
上は葉のほぼ中央部の葉身細胞です。
上は葉の基部です。 葉は1層の細胞で作られていますが、ピントを細かく調整すると、上の写真の赤い矢印の所では、細胞が重なって見えます。 この赤い矢印をたどっていくと、中肋の存在が浮かび上がってきます。 平凡社の図鑑では「中肋を欠く。」となっていますが、このように見えにくい中肋ですので、見過ごされてきたのでしょう。 ただし全ての葉で中肋が存在するのでも無さそうで、
コケ雑記では、葉の基部の横断面を観察することによって、そのことを確認されています。
(2018.5.30. 蔦沼めぐり自然研究路)
◎
こちらには蒴をつけたイヌケゴケを載せています。
0 件のコメント:
コメントを投稿