2020-06-10

アカスジゴケの元気な葉

 初冬に見るアカスジゴケ Epipterygium tozeri は、蒴もかわいく、葉も肉眼的には赤い筋が入り、美しいものです。 しかしこの葉を顕微鏡で観察すると、疲れ切った哀れな姿にしか見えません。 平凡社の図鑑の本種の解説にある「葉身細胞はまばら」などの表現も、この時期の葉の様子でしょう。
 元気なアカスジゴケの葉を見に行ってきました。


 上がそのアカスジゴケです。 茎には少し赤い色がみられますが、葉は緑色をしています。


 側方に開く葉の長さは 1.5~2mmで、それより小さな葉が背方についています。


 上は側方の葉です。 中肋は葉先と距離を開けて終わっています。


 葉先近くには目立たない小さな歯があります。


 葉縁には舷があるのですが、どこまでが舷なのか、境がはっきりしません。


 上は葉身細胞で、細胞の長さは 70~120μmです。

(以上、2020.6.9. 京都市 西芳寺川)

 下は同じ場所で撮った 2019.11.13.の様子です。


◎ アカスジゴケはこちらにも載せています。


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